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ヨン様のお部屋で

実にすばらしい日が続いた。

仕事の成果はもちろんだが、今日もひとり、釜山を逍遥する。
一昨日はバスと電車を使って初春に訪れた街々をまわり、昨日は海側をバスと徒歩で行く。
そして、今日はまださほど馴染みのない海雲台を散策してみた。海雲台の街は旧都市釜山にしてはモダンな現代建築が並ぶおしゃれな土地柄だった…。

習慣的生活感とでも言うか、ボクはNYにいたときもそうだが大体が学校近くの街並みを好む傾向がある。ボストンでも、サンフランシスコでもそうだった。大学の付近はなぜか安心感がある。
マンハッタンの地図はNYUのビレッジを中心にしてNY全体を覚えた。初めてのソウルでも、結局観光地よりもソウル大学があった劇場の多いテハンノが性に合う。

ここ釜山でも、釜慶大(ブギョンデ)付近をほぼ毎日、うろうろしている…。
昨日は大学正門を背にして、はじめてひとりで左に歩き始めてみた。初春に一度だけ行った「豆腐専門店」を探してみようと思った。途中、知人に確認電話をして道を尋ねたが、知人も「エッ? 交差点があるって?」と、いい加減…。仕方がない、薄らいだ記憶の旅をし続けた。そう、あのチュンサンのように…。

見つけた。あの「お店」だ。地元のおじさんやおばさん、タクシードライバーが集う地元のお店。で、なんとまあ、釜飯は五穀米で、もうひとつの黒い土鍋は火山口のごとく熱で汁が沸騰している。店のおばさんがまったく韓国語が話せないボクに片言の日本語で「ナマタマゴ」と言いながら、沸騰を続ける土鍋にいれなさい、と言う。

おいしい。絶対に日本観光客はこうしたお店が好きだろうから、知られたら大変だ。値段が上がるからだ。
ボクの食べた「白豆腐鍋」は、5500ウォンでしかない。珈琲とほぼ同額だ。

「うまいなあ」とうれしそうに食べていたら、また別のおばさんが来て、「チャプチェ」と、できたてのあたたかいチャプチェののったお皿をくれる。

甘くて、この鍋料理にじつに合う。またしても、今度はレジのおばさんが来て、小皿を運んできた。食べてみたら「昆布の甘漬け」だった。これが、気に入った…。
ということで、至れり尽くせり。
帰りに500ウォンのチップをレジのおばさんに渡したら、とても大声で笑ってくれました…。今度はまた、知人と行こうと思う。


さて。
今日のことだった。海雲台に行く目的は散策もあるが、実はボクが韓国ではじめて地元の経営者と会食するためである。
ボクは自分でも雑談は得意だとおもっている。が、今日は徹底して聞き役に回ろうと思った。そんな心の準備をして約束のお店に着く。
そこには韓国ドラマで見る「伝統的屋敷風」に造られたたてものがあった。入り口の門には、社長さんがボクと知人を出迎えてくれる。礼を尽くしてくださる。
知人は「会うお店は焼き肉屋さん」というが、まったく印象が異なった。ただものではない、このお店は。案内してくれた店員さんが「ヨン様も来られました。このお部屋です」と、ボクが通された部屋はその部屋。

柔らかい。話も弾んだころ、仕事の内容を伝えたら社長さんとその友人(この人も社長さん)とその夫人、そして、そして同級生の4人が全員「参加しましょう」と言う。

感激と同時に、緊張が走った。そして、すぐに東京の事務所に連絡した。
けれど、東京の仲間たちは誰ひとりとしてボクに電話もくれることはなかった…。

まあ、いつものこと。こんなものだろう…。

ここ韓国では、いい日が続く。

…まさみ…
by masami-ny55 | 2012-10-13 00:48 | 日記

「パプ」の文化

「マシッケトゥセヨ」
久しぶりで耳にした。日本語にすれば「おいしく食べてくださいね」っていう意味だろう。

広安里(カンアンリ)と釜慶大学(ブギョンデ)との中間にある海沿いの古い市場でのこと。スーパーで買い物をする前に、なにか食べたくなった。さほどおいしくないパンにするか、それともいつもののり巻きか…。うろちょろして食堂を物色していると、お好み焼きのような…日本ではチヂミと呼ばれているモノに似てはいるが、形状形態が、ちと、異なる。厚みがあり、小ぶりである。そして、香りがいい。「ビンデトッ」と言うのだそうだ。3種類が皿にのっている見本写真が目にとまった。店頭で直に作っているから様子もわかった。
「これだ!」

お店はちっちゃい。円形の1卓に椅子が4,5脚囲んでいる。写真を指さして、「イゴ…イゴヨ(これ…これです)」背のちいちゃいおばさんは笑ってくれます。

小柄なおばさんが作って持ってきました。
「マシッケトゥセヨ」と言ってくれました。

おいしい。3種類の中身は「エビ」と「豚肉の細切れ」、それに「貝」です。しかもお値段が9000ウォン。地元の人たちしかいません。店頭でお土産にしてもらうお客が数人並んでいます…。日本の仲間が来たらこのお店に連れて行こうと思います。



マシケッソヨ(おいしそう!)→マッチョッ(だろ)
マシケッタ!(うまそう!)→マンネヨ!(ほんとだ!)
マシッソヨ?(おいしい?)→最高だよ!(ジャンネヨ!)
             →まあまあかな(クゴッチョロ)
             →うまくねぇ(マドッタ)

ほかには、
マシオッテヨ?(味はどう?)

インマセ マジャヨ?(お口に合いますか?)

パプ モゴッソヨ?(ご飯は食べたの?)→モゴッソヨ(食べた)
                  →アンモゴッソヨ(食べてない)
パプ モグロカプシダ(ご飯を食べに行きましょうよ)→ネエ(ハイ)
                       →ノラン… シロ!(あんたと… やだ!)
              →ナラン?! コッカルッケヨ!(私と?! 絶対に行く!)

パプ、モグロカルレヨ?(ご飯、食べに行く?)→パpマン?(ご飯だけ?)


要は、この国では「食べる」が挨拶代わりになるほど多様に、慣習的に対話で使っているようにボクは感じます。
英会話だったら、きっとhave、do、can、makeあたりの動詞がはじめに覚えちゃうと便利だけれども、韓国の文化は「パプの文化」と勝手に覚えていますが、これが案外使えるのであります…。現に、韓国の主要都市の道は「食堂の行列」なのですから。
この国に住みなれた人は「外食の文化ですよ」と、説明してくれます。

…まさみ…
by masami-ny55 | 2012-10-10 22:39 | 日記

「秋夕(추석-チュソク)」

夜8時過ぎ。首都高から、スカイラインが大きく左に曲がって、東北道に入ったその時だ。
久々に丸い月が輝き、星たちの光さえ遮るほどに明るい。中秋の名月だ。

そう言えば、韓国は昨日から「秋夕(추석-チュソク)」だ。韓国でも天候が良ければおそらくボクが見ているこの「中秋の名月」が照らしているに違いない…。

旧暦8月15日の「秋夕(チュソク)」は、韓国における秋のビッグイベント。韓国の秋を代表する名節。ソルラル(旧正月)と並ぶ代表的な名節で、「ハンガウィ」とも呼ばれます。毎年、秋夕当日とその前後1日ずつが祝日となり、親戚一同が故郷に集まって先祖の墓参りをしたり、秋の収穫に感謝するそうです。
こうした秋夕の慣わしは、古く新羅時代(紀元356年~935年)に始まったと伝え聞きました。1年で月が最も明るく輝く旧暦8月15日には昔から盛大なお祭りが行なわれていましたが、徐々に名節としての風習が形成され、現在の行事になったようです。

庶民の台所である市場も大盛況。親戚一同が集うため連休中の食べ物をたんまり買って備えます。ただし、ご注意。物価はこの時ばかりと市場などでも3割程度お高い値段がついてしまうそうです。とくに、生もののお肉、野菜はどうしても需要が高いせいか、普段よりお高くなるそうです。

先祖供養の祭祀「茶礼(チャレ)」で使用する食材の調達も欠かせません。
茶礼床(チャレサン)と言う祭祀のお膳には栗やなつめ、野菜のナムルに肉、魚と、たくさんのお供え物がのるため、家庭の女性陣は買出し後も休む暇なく働き続けます。韓国には名節に体を酷使してその反動で無気力になったり、体の節々が痛んだりする「名節後遺症」という言葉もあるほど。主婦たちにとっては怒涛の日々の始まりです。交通機関も市場もデパートも人、人、人…。
韓国が1年で最も慌しく、しかし、活気に満ちた雰囲気に包まれるそうです。この季節が過ぎれば、各ご家庭ではそろそろ、冬支度になっていくのでしょうね。収穫と過ぎゆく秋を惜しみながら、韓国でもこの名月が明るく照らしているのでしょう…。


そうでした、ボクが興味をそそられたのは「パンボギ」という習慣です。
現在でもこの習慣が残っているのだそうです…。とんな習慣か、といいますと、聞くところによれば、ですよ。実は「会いたい人同士が日時と場所を決めて会う」というのですよ。なんでぇ、ただの「デートじゃん!」と聞き流さないでください。

その昔…といっても現在でもそのようなのですが、嫁入りした女性が実家の家族に簡単に会うことができないようでした。とくに、地方の旧家に嫁いだりすればなおのこと。そこで、秋夕後に実家との中間地点で会い半日ほど楽しい時間を過ごしていたと言います。「半分だけ会う」という意味の「パンボギ」の語源は、積もり積もった胸のうちの半分ほどしか、話せずに別れる、ということが由来したことばのようです。
まあ、これは嫁いだ嫁さんの場合ですが、友だち以上恋人未満のおふたりさんとか…。
「半分だけ会う」…っていう表現がたまらなくボクの胸にしみてきます。こう言うのって、ドラマだわ。じれったいのが、いいのよね。

家族同士の会話もだんだんと少なくなって来ている韓国、と言われる現代。それでも秋夕になると、どんなに離れていても家族親戚がひとつの場所に集まってきます。家族が仲睦まじく暮らし、先祖に礼を尽くすことを大切とする基本姿勢は、やはり日本も韓国も同じですね。家族の集まりは、アメリカでは「感謝祭」があります。「感謝祭」にちなんだ舞台劇や映画もたくさん創られています。

人が、家族とどう関わるか。
今晩大空を照らしている「名月」がそれを覗いていることでしょう…。

…まさみ…
by masami-ny55 | 2012-10-02 00:49 | 日記


東京の日常生活と、仲間たちとの交遊録


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