「ハムレット」と「友情価格」

ケネス ブラナーの「ハムレット」を映画館で見たのはもう10年以上も昔のこと。
「ヘンリー5世」「から騒ぎ」など、シェイクスピア作品の代表選手でもあるケネス ブラナーさん。彼の作品はボクの貴重な宝物です。
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もともとボクはシェイクスピアの戯曲が好き。なんでもあり、っていう物語の展開がオモシロイのですよ。
登場人物のキャラクターもかなり複雑で、悪りぃヤツといい方みたいなわかりやすいチャンバラ映画も大好きだけど、「こんなヤツ」と、明確なキャラクター説明では間に合わないほど、はっきりしない人物設定がシェイクスピア作品の最大の魅力なのですよ、ボクの場合は。加えて、あのナガ台詞。シェイクスピア作品の特徴ですよね。役者さんとはいえ、よくまあ、あれだけの台詞を暗記できるものだ、と感心しちゃいます。シェイクスピア作品の台詞は独特の言い回しが有名で、後々の舞台作品にも影響を与えたほどでした。あの、大袈裟な言い回し…。日常生活ではとてもとても、おっ恥ずかしくて使えませんよね。なのに、舞台や映画だとむしろ自然に感じてしまう…。不思議な戯曲家シェイクスピアさんです。


まあいい、そんなことは。
で、昨日です。ほんと、久々すぎるほど久々にケネス ブラナーの「ハムレット」を見ちゃいました。
この作品はかつてビデオ2巻になって発売されていたのですが、高くて、ね。そのうちLDになるだろうと思っていたけど、結局なりませんでした。それが少し前に、DVDになり、日本でも発売されましたがあんまり売れなかったそうです。それは…もっとも、でしょう。「ヘンリー5世」だって同じことですし。ボクがこのDVDを買ったのは、行きつけの秋葉原の量販店に10年以上の友だちがいます。彼を通して買いました…。

昔々、ボクはLDマニアでしたから、大量にドサッと買い込みました。そんな姿を彼は見てボクのことを「あら、シャッチョー!」って呼びます。「お前ねぇ、その呼び方、やめろッて。みっともないだろ…」
でもずっとその呼び方を彼は止めないのです。まったく、懲りないヤツです。

いちいち棚から欲しい作品を見つけるのが面倒なボクは、あらかじめヤツに電話しておきます。探しておいてくれます。買い物袋には、ヤツは欠かさず「おみやげDVD」をくれます。いつだったか…、大量にエッチDVDを「おみやげ」にしたことがありました。ヤツとしては気を利かせたつもりなんでしょうが、おかしくておかしくて。しかし、始末に困ります。

ボクは家電を「秋葉原定価」で買ったことがありません。友情価格、がほとんどです。ヤツとの仲もそんな関係なので、新作といえども、値引いてくれます。韓国ドラマの箱物に至っては、新品なのに、ここでは明記できない値引きをしてくれます。先日のこと、仲間たちと秋葉原の万世でハンバーグを食べようと言うことになったので、久しぶりにヤツの顔を見に行きました。「あら、シャッチョー!」またその言い方。「テレビ買わない、テレビ。47インチ、液晶。20でイイから。特別に…どうです?」「バカじゃねぇの。オレが液晶、買うわけないでしょ! だめだめ、絶対買わない。流れちゃうでしょうに、動きが…買わないよ、諦めろ」「だよねぇ、シャッチョーはプラズマだよねぇ…」「プラズマ47以上で20程度の新品が出たら電話しろよ、待っててやるからさッ」「んーーー、たぶん20ではムリかも、よぉ…年末まで待ってて、ナントカしてみるから」
ヤツはこの量販店からいったん地方の支店に支店長として赴任。ヤツがいなかった頃は、彼の仲間がボクの応対をしてくれました。彼らは、お客さんとおしゃべりがしたいのです。相談してほしいのです。でも最近はアキバがアキバらしくなくなってきた…。そんなお客さんが少なくなって。だんまりとして、「買っていくだけですよ…寂しくなりました」とヤツは嘆きます。アキバでの買い物は昔々、一種のスポーツみたいだったから楽しかったのです…。気に入ったら店員さんの名前を覚えてあげる。そして、またその店員さんと「スポーツ」を楽しむ。そんな買い物風景がアキバだったのですが、いまはだんまり、だそうです。

いまは訳あってクルマの運転ができませんが、ガソリンも友情価格です。「定価」よりも、ちょっと値引きしてくれます。自宅近くのガソリンスタンドに友だちがいます。ボクの付けたあだ名は、クロちゃん。ハイオクが170円台だった頃、150円台で入れてくれました。スタンドでクロちゃんとクルマ談義から始まって、仕事の悩み相談やら、なんだかんだと缶コーヒーを片手にふたりで談笑です。「また、免停だわ、さ」「また! とばしすぎでしょ、しかし、ついてませんよねぇ…」「おんなじ場所でおんなじオマワリさんにつかまってるし、ホント、ヤバっ」「目立つし、Mさんのクルマは」「んーーー、がっくし」こんな愚痴を言えるのもクロちゃんだけ。

その昔。ボクがまだ学生だった頃。フランス文化にあこがれた。あこがれがたかまって、卒業したらボクはパリにでも行っちゃうんじゃないか、と学生時代は言われたモノでした。なのに、卒業したら新聞記者。
映像と音楽とは無縁の世界で生きていました。人間の欲望の叫び声を長い間聞き続けて、自分は両親と兄妹の家族関係を疎遠して、ともだちをつくらず、ひとりぼっちであることすら気づかずに夜の銀座を歩き回っていました。英語もろくろく話せないボクが、ニューヨークにひとりで行きました。経済記者だったので…。アメリカ嫌いの人間がニューヨークですよ。そしたら、友だちができた。外人、ですよ。みんないいヤツでした。

で、いま。いつのまにか友だちだらけです。ずいぶん助けてもらっています。
学生時代、シェイクスピアも好きで特に「ハムレット」は台詞を暗記するほど大好きでした。ちと、ハムレットにはあこがれたかも…。そして、ケネス ブラナーさん。はやりの役者さんに転身すればもっと富豪になれているはずでしょうに、一向に「生き方」を変えません。ボクはそんなケネス ブラナーのファンです。本格派の俳優、その姿勢を変えない。だから、この「ハムレット」には、これだけの俳優さんが集まったのでしょう。彼の友たちがこの「ハムレット」に共感して…。ケネス ブラナーさんは、言ってることと、生き方が同じに見えます。ことばとは本来そういうものだとボクは思います。

さてさて。ボクは、「寅さん」がいいです。なんでか。誰にとっても、わかりやすいことばを使い、生き方もそれと同じだから…かな。

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…まさみ…
by masami-ny55 | 2008-11-18 14:27 | 日記


東京の日常生活と、仲間たちとの交遊録


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