さよなら ピーターパン

落雷事故で電話回線が不通になってしまった。
携帯電話を使って友人と連絡を取り、事情を説明して、友人宅から電話局にその旨を連絡してもらった。
それでも、復活したのは二日後になってようやく、だった。
e0013640_2333442.jpg


電話自体なくても、不便は感じない。携帯電話でおおよそ用は足せる。
ところが、PCの電話回線を使ったインターネットは、お手上げだった。
国内外のメールが来ない、出せない…

落雷事故で、改めてPCの便利さを思い知らされた。

さて、二日間も放置していたメールは復旧してみると八十通を超えていた。もちろん、例によって「いかがわしき広告メール」も多数含まれていたが、その中に名古屋からの友だちのメールが数通入っていた。なかなかの手紙文だった。
読みやすく、歯切れのいい文章だった。自分の気持ちもうまく混ぜて、書き味がいい。
まあ、報告文なのだが、そのメールから書いた人間の姿や表情が浮かんでくるのが、いい。

始めの頃、この「名古屋の青年」のメールは、あたかも「ギャルメール」か? と、疑うほどの書き方をしていた。破壊された日本語と絵文字の氾濫だ。
とてもとても、事務所で読めるようなメールではない。「いかがわしき広告」のようだった。

記念にとっておこうか、と思ったが、それは意地が悪すぎるのでやめたが、返信に「アホたれ!」とだけ書いて送ってみた。
すると、電話で「すみません、今後気をつけます…」と、わざわざ謝罪してきたのだ。

それから、この青年、すっかり手紙文の練習でもしているのかと思うほど、丁寧な文章を創ってボクに読ませてくれた。毎回、報告文なのだが、最近ではけっこう様になった手紙をくれるのだ。
練習していくうちに上手になるスポーツマンのようだ。

不思議なことに、この青年。言葉遣いも違ってきたから、驚く。以前はただの「ノリノリ野郎」的な会話しかしなかった。素っ頓狂な笑い声を出すし、奥歯に物の挟まった言い方をし続けるし…で。
とてもとても、まともな会話は出来なかったのだが、最近の話し方は、自分の思いや感情がどうだったか、など会話に取り混ぜて話してくる。聞いているだけでも、その場面がどうだったのか、想像出来るように話してくるのだ。
そして、じつに人の話を聞くのだ、これは驚いた変化だ。いやいや、成長、といえる。
e0013640_237361.jpg

報告文にしても手紙文にせよ、文章を書くことはおもしろい。

なのに、なかには「文章は苦手」と言い切ってしまう人もいる。しかし、こういう人は「苦手」と断言するほど、文章を書いたことがない人たちであろう。それに、苦手、と言っておけば書かないですむだろう…。

ボクの場合、書く作業と話す作業は、同列的におもしろい。

書くのが苦手という人に限って、会話が楽しめない。
ただのおしゃべりで時間が過ぎてしまう。別れると、どっと疲れを感じたりする。
冗談ひとつ言わない。てこない。本人の嗜好も伝わってこない。噂話のオンパレードである。
現れている表情も、一定だったりする。
こういう人が笑顔になると、逆に恐怖感さえするから不思議だ。

書くのは好き、と言う人もいるが、こういう人は、おしゃべり好きだ。
あまり読者の立場を考えないで勝手に書き並べたりする。
話すときも、自分のことばかり話す。
注意するれば「なんで怒るの!」と、怒るか、「叱られた…」と、他人に自分の正当化を主張しに出掛けたりする。ご苦労なことだ…
「そんな言い方、直しなさい」と言っても、決して直さない、所詮、自分勝手主義なのだ。
生活態度は、よろしくない人が多いようだ。
こういう人たちのメールは、絵文字主義、とでも言うべきか、伝達範囲があまりにも狭い。
e0013640_2373645.jpg

ものを書く作業は、自分の言葉を鍛えてくれる練習の場でもある。「好きか嫌いか」ではないとボクは思っている。鍛える場、なのだから、ルンルン気分の楽しさとはひと味もふた味も違っている。
ときには、苦しさも勇気もつきまとう…
このおもしろ味は、「言葉の世界」と出逢う最短コースでもある、とボクは思っている。


一昨日、高校生が自作の台本を書き上げてボクのところに持ってきた。四百字詰め原稿用紙五〇枚の力作だ。手書きだった。1時間ものの芝居台本である。
モデルを使って書きあげたようだったから、「作者としての人道的なルール」という基本的なことだけを伝えた。書き直したり、手を加えたりはしなかったが、高校生は「わかった」といって早速自分で手直しをしていた…

言葉は成長する。成長の気づきは早ければ早いほどいい。
なぜなら、「成長があたりまえ」という意識が早くから芽生えるから。

大人たちと子供たちの違いは、成長を恐れているか、いないか、という点にある…
そんな気がした。

e0013640_2345954.jpg

その高校生の書いた台本のタイトルには、
「さよなら ピーターパン」
と、書いてあった。

…まさみ…
by masami-ny55 | 2006-05-26 02:48 | 日記


東京の日常生活と、仲間たちとの交遊録


by masami-ny55

プロフィールを見る
画像一覧

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

Translation(翻訳)

記事ランキング

以前の記事

2015年 10月
2015年 04月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 08月
more...

カテゴリ

全体
日記
我がヤンキース
自己紹介
未分類

フォロー中のブログ

空とぶっちゃの日々
松井秀喜選手の「夢」物語

検索

画像一覧

その他のジャンル